2017年5月1日(月)午前に、海上自衛隊の護衛艦「いずも」が神奈川県にある横須賀基地を出港し、房総半島沖周辺で米海軍の補給艦と合流し、四国沖まで補給艦を護衛する計画が政府関係者によって明らかにされました。
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2015年に成立した安全保障関連法に基づき、自衛隊が米軍の艦船などを守る「武器等防護」ですが、これが稲田朋美防衛大臣が初めて自衛隊に命じ、米海軍の補給艦が防護対象となります。
4月29日に対馬海峡から日本海に入った米海軍の原子力空母カールビンソンの艦隊・艦船へ補給する可能性があり、自衛隊初の米艦防護をの任務を行う護衛艦「いずも」ですが、どのような艦で能力を有しているのでしょうか?
●護衛艦いずもとは?
出典 http://livedoor.blogimg.jp/
海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦(JS-Izumo、DDHー183)で、いずも型護衛艦の1番艦です。
規模としては、いずも型護衛艦の2番艦である「かが」とともに、海上自衛隊では最大の護衛艦となります。
平成22年度に開発の計画が行われ、2013年8月6日に進水、2015年3月25日に就航した、かなり新しい船と言えます。
●兵装や撃退能力は?攻撃力はある?
元海上自衛隊の大将のコメントでは、護衛艦いずもは迎撃したりミサイルを打ち落とすなどといった能力は少ないと言われます。
その護衛に関する兵装能力としては、高性能20mm機関砲(CIWS)を2基。SeaRAM近SAMミサイルを2基搭載しています。
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この高性能20mm機関砲のCIWS(シウスもしくはシーウス)は艦船を目標としたミサイルや航空機を至近距離で迎撃する艦載兵器の総称で、日本語としては「近接防御火器システム」と訳されています。
SeaRAM近SAMミサイルとはいわゆる「艦対空ミサイル」であり、艦船から空中へ発射され、敵の航空機だけでなく敵の対艦ミサイルの迎撃を行うものとされています。
ですが、この装備はあくまで自身を含めた艦の護衛の一部であり、弾道ミサイル等を打ち落とすような機能はもちろんありません。
他の装備としてレーダーやソナー、電波探知妨害装置や魚雷防御装置や、ミサイル攻撃を攪乱するためのデコイが搭載されていますが、どれも自衛のためであり、魚雷のような攻撃手段は持っていません。
ここからも、攻撃には特化していない艦であるとも言えます。
●搭載機は何?ヘリコプター?
護衛艦いずもは「哨戒ヘリコプター」を7機、「輸送ヘリコプター」を2基搭載しています。
今回の米艦護衛ではどれだけのヘリが搭載されるかは不明ですが、日本近海であれば増援も可能ではないかと思われます。
最大14機ヘリコプターを搭載することが可能です。
原子力空母カールビンソンに搭載されているような戦闘機はないので、その面からも攻撃能力はは低いともみえます。
他に搭載できるものとしては、自衛隊の「3 1/2tトラック」を50台搭載することもできます。
出典 https://ja.wikipedia.org/wiki/
●最後に~まとめ
今回初となる米艦護衛の任務に就く護衛艦「いずも」ですが、トラックやヘリなど、補給できな能力に特化してますが、兵装などの攻撃能力から見ると、戦闘力は低いと言わざるを得ません。
護衛という名目ではありますが、実際に戦闘ということになったら、戦闘としてあまりできることはないと思われます。
戦闘するようなことはないことが一番ですが、有事の際には補給任務や護衛に努めることが出来ることを願っています。
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