2017年5月26日に、アメリカ太平洋艦隊は原子力空母の【ニミッツ】を太平洋の北西部に派遣することを発表しました。
スポンサーリンク
原子力空母のニミッツは、6月1日にアメリカ西海岸のワシントン州の海軍基地を出港し、現在西太平洋に展開している原子力空母の「カール・ビンソン」と「ロナルド・レーガン」に続いて3隻目の原子力空母となります。
ミサイル発射実験を続けて行っている北朝鮮に対して、さらに圧力をかける構えが見られます。
この原子力空母ニミッツの能力などは、どのようなものなのでしょうか?
Contents
●名前の由来は?
アメリカ海軍の航空母艦である原子力空母ニミッツ。
この名前の由来は、チェスター・ウィリアム・ニミッツ海軍元帥に因んで付けられいます。
出典 http://www.hazardlab.jp/
「ニミッツ級」という航空母艦の規模クラスを示すネームシップであり、現在西太平洋に展開している原子力空母のカール・ビンソンとロナルド・レーガンも「ニミッツ級」を冠しています。
ニミッツは1968年6月22日に起工し、1975年5月3日に就航しました。
スポンサーリンク
また、空母に大きく「68」の数字が入っていることが、見分ける一つのポイントにもなります。
●性能や規模は?
全長1092フィート(333m)。
全幅252フィート(76.8m)。
排水量は満載101,020トン。
機関はウェスティングハウスA4W原子炉2基、蒸気タービン4機、4軸。
出力260,000shp。
速力30ノット(時速56km)以上。
士官と兵員が3,200名。
航空要員が2,480名。
この数値は、北朝鮮に向けて最初に向かった空母打撃群カールビンソンの数値と排水量が違うだけでほぼ同じものです。
東京タワーと同じ全長を誇り、士官と兵員の数である3200人は、東京都の三宅村に人口の約3200人に及び、航空要員である2480人は同じく東京都の小笠原村の約2300人に及んでいることから、その規模や人数と大きさは化け物クラスです。
●武器や兵装は?
兵装RIM-7 シースパロー短SAM2基搭載
このRIM-7 シースパロー(Sea Sparrow)とは、空対空ミサイルの「スパロー」をもとに開発された個艦防衛用の艦対空ミサイルです。
出典 http://www.seaforces.org/
空中に発射された空中の目標を攻撃するためのミサイルです。敵からミサイル等の攻撃を受けた場合とかにこれで対処します。
スポンサーリンク
これも空母カール・ビンソンと同じ装備で、搭載数も2基と同じです。
RIM-116 RAMを2基搭載
RAM(Rolling Airframe Missile)という、アメリカとドイツが共同開発した近接防空ミサイルです。アメリカ軍での制式番号がRIM-116となっています。
出典 https://ja.wikipedia.org/
特徴としては、短射程で応答時間が速く、艦上の誘導システムを必要としない撃ちっ放しの能力を備えた対艦ミサイル防御(ASMD)用のミサイルです。
これも同じくカール・ビンソンと同じ種類と搭載機数です。
ですがニミッツには「ファランクスCIWS」という、簡単に言えば捜索・追跡レーダーと火器管制システムを一体化したガトリング砲が、カールビンソンには搭載されているものが付いていません。
その点では、カールビンソンの方が一つ秀でていると言えます。
●搭載できる戦闘機の数は?
ニミッツへ搭載できる戦闘機の数は65機程度と言われています。
今回の空母ニミッツの出港で、どのくらいの戦闘機を搭載して出発するかは不明ですが、カールビンソンやロナルド・レーガンも西太平洋に展開してる現在、保有できる上限のギリギリまで戦闘機は搭載しないのではないかとも思われます。
実際に、カール・ビンソンは90機程度戦闘機を搭載することのできる能力を持っていますが、北朝鮮へ展開する時も60機程度であったと言われています。
スポンサーリンク
ニミッツは半分近くの30機くらいに抑えるか、多くても40機くらいではないかとも予想されます。
●迎撃ミサイルや核兵器はある?
兵装は上で紹介したように、自艦を守るための防衛的な装備であるため、仮に北朝鮮から弾頭ミサイルが来た際への防衛という意味での迎撃ミサイルは搭載されていません。
また、ニミッツ本艦から核ミサイルを撃つようなシステムや装備はありません。
空母カール・ビンソンやロナルド・レーガンも同じですが、ニミッツもその真の強さは多くの戦闘機を保有し、戦闘機による攻撃が戦闘力として群を抜いていることにあります。
●日本にも過去来ていた?横須賀基地寄港動画
空母ニミッツは、過去にも日本へ寄港していたことがあります。
その時の動画は次のものになります。
日本へは親善や補給の目的で寄港したとのことですが、このことが前例となり、西太平洋へ今回展開する際も日本へ寄港するか、2017年4月に自衛隊初に米艦防護を行った護衛艦「いずも」のように、補給艦としてニミッツへ向かう可能性も否定できません。
今回3艦目のニミッツが前2隻に続いて展開されますが、これにより北朝鮮がどのような対応を取るのか?また日本もどのような動きを取っていくのか、さらに注目が必要となります。
【合わせて読みたい記事】