2017年3月2日の参院予算委員会で、一連の森友学園の問題に対して、参議院議員の山本太郎議員が、安倍晋三夫人の昭恵氏を揶揄して「この【アッキード事件】で誰より詳しい方に国会に来てもらいたい」と発言しました。
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これに対して安倍首相は不快感を示し、「少し言葉の使い方に気をつけていただきたい。『アッキード事件』という言い方は、限度を超えている。この問題の核心とは関係なく、人の名誉を傷つけるために、委員会の場を活用することは不愉快、遺憾であるということは申し上げておきたい」と反発しました。
今回山本議員が【アッキード事件】と揶揄するに至った「ロッキード事件」とはいったどのような事件だったのでしょうか??
ロッキード事件(ロッキードじけん)は、アメリカの航空機製造大手のロッキード社による主に同社の旅客機の受注をめぐって、1976年(昭和51年)2月に明るみに出た世界的な大規模汚職事件のこと。
この事件では日本やアメリカ、オランダ、ヨルダン、メキシコなど多くの国々の政財界を巻き込んだが、ここでは「総理の犯罪」の異名で知られる日本での汚職事件について詳細に述べる。
なお、肩書きはいずれも事件発覚当時のものとする。
この事件は、国内航空大手の全日空の新ワイドボディ旅客機導入選定に絡み、自民党衆議院議員で田中角栄元首相が、1976年(昭和51年)7月27日に受託収賄と外国為替及び外国貿易管理法(外為法)違反の疑いで逮捕され、その前後に田中元首相以外にも佐藤孝行運輸政務次官や橋本登美三郎元運輸大臣2名の政治家が逮捕された。
さらに収賄、贈賄双方の立場となった全日空の若狭得治社長以下数名の役員及び社員、ロッキードの販売代理店の丸紅の役員と社員、行動派右翼の大物と呼ばれ、暴力団やCIAとも深い関係にあった児玉誉士夫や、児玉の友人で「政商」と呼ばれた国際興業社主の小佐野賢治と相次いで逮捕者を出した。また、関係者の中から多数の不審死者が出るなど、第二次世界大戦後の日本の疑獄を代表する大事件となった。
この事件は1976年(昭和51年)2月にアメリカ議会上院で行われた上院外交委員会多国籍企業小委員会(フランク・チャーチ委員長の名から「チャーチ委員会」)における公聴会にて発覚しており、アメリカとの間の外交問題にも発展した。
出典 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%83%89%E4%BA%8B%E4%BB%B6
すなわち、「総理の犯罪」ということを皮肉めいて大きく取り上げ、今回の言葉に置き換えたのであると考えられます。
また、山本議員は総理に対してさらに、
「迷惑をかけられたように言うのは失礼ではないか?押し売りにあった被害者みたいな顔をしているが、ご夫婦の見る目がなかったからこういう結果を迎えただけ」
「お騒がせの【ゆるふわ】総理夫人ががやらかしたこの一件で、総理として、夫人として謝罪は一切ないのか」
と皮肉し言及しました。
これに対して安倍首相は、「妻も独立した人格として、さまざまな発言、判断をする。そんな生き方は尊重している」と理解を求める発言をしました。
山本議員は安倍首相夫人の昭恵氏を「ゆるふわ」夫人と発言しましたが、この「ゆるふわ」とは、「ゆるり」と「ふわり」を併せもった意味です。
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また雰囲気が、「穏やか」「ゆったり」「ほのぼの」という状態のことを表しており、今回山本議員は、昭恵夫人が「何事も深く考えず平和な、頭がお花畑な女性」といった意味合いで「ゆるふわ」という言葉を用いたのではないかと思われます。
戦前戦後のような教育をしている「森友学園」の子供たちが、安倍首相に対する宣誓や旧日本的な発言を聞いて涙ぐむという状態であったことから、確かに子供の素直さに感激したのかもしれません。
それでもこの異常な状態に気づくことが出来ないことに対して、「ゆるふわ」と揶揄されるのは半ば仕方ないことかもしれません。
しかし、上のロッキード事件のように安倍首相が直接大きく関わっているわけではありませんので、「アッキード事件」というのは明らかに行き過ぎた発言であると思われますが、今後状況がより一層大きく、安倍首相や昭恵夫人の立場がより一層悪くなっていくことは避けられないとも思われます。